院長コラム
私のクリニックは2004年に開院しましたので、今年で満14年になります。
振り返れば、始めは普通のメンタルクリニックとしてスタートしましたが、そのうちに多くの患者さんの声で「薬に頼らないうつ病治療」に取り組み始めました。
本当に不思議なものです。
当初は半信半疑で始めましたが、実際にやってみると色々な発見があるものなんです。
意外と問題なく断薬できる方、大丈夫と思っても再発する方、などさまざまです。
でも徐々にそれぞれの患者さんで、再発しないように減薬したり、薬を使わずに症状を軽快させる方法がわかってきました。
過去にフェイスブックの方でも触れてきた色々な要素に注目しながら治療してきました。
ただ、私のクリニックの方法は何々サプリを使うとか、ツボとか経絡とか自律神経調整とかいうのではないので、ここでは簡略に「こういう方法です!」とかはお伝えできないのです。
別に出し惜しみでもなんでもなく、例えば外科で言えばガンの手術は実際に手術を開始してみて、患者さんそれぞれのガンの大きさ、浸潤や広がり、周囲への転移や癒着、そういうことを見ないと実際の手術が進まないのと同じです。
前回出版した「医者の9割はうつを治せない」(http://amzn.to/2scHgkz)でも、アマゾンレビューで「治療のことが詳しく書いていない」ということで、星2つ!いただいちゃいましたが、治療については薬物やサプリと違って、具体的に書きにくいところが多いです。
そうは言っても、その辺りについてもう少し詳しく知りたいという声(これは患者さんでしょうか?医療関係者や同業者でしょうか?)がありますので、つい最近次の1冊の執筆を開始しました。
私がやっているのは、当たり前のことを当たり前に、医療の原点に戻って行うことです。
ですから、「何か手っ取り早いポイントがあれば、それを知りたい」という方々にはあまり参考にならないかもしれません。
でも、治りたいのになかなか治らない、と悩んでいらっしゃる患者さんやそのご家族には参考にしていただけるように一生懸命に書きます。
メンタル医療の問題は実はすでに単純な医療健康問題ではないのです。
「薬に頼らないうつ病治療」講座にご参加の皆さんには毎回お話ししますが、私が医者になった頃、40年前とは比べ物にならないくらいの「医療ビジネス」のうず潮の中にうつ病の問題があるのです。
患者さんたちが置かれているそういう現実にも若干触れたいと思いますので、多分2冊目の翻訳本「薬に頼らない個々に合ったうつ病治療」(http://amzn.to/1bY8cch)と同じく少し硬い本になるかもしれませんが、是非お読みください。
今年から始めた私のカウンセリング。
前回は休日で遠くからの方も含め、いらした方々とそれぞれ1時間近く、じっくりお話しいたしました。
お互いにいろいろな視点から話し合いながら、病気について今後の取り組みのポイントを確認することができました。
次回は4月22日(日)午後に行います。
50分間でゆっくりお話しをお聞きします。
ご希望の方は千村クリニック(https://www.chimura-clinic.jp/)までお電話でご予約をどうぞ。
私の近くの公園や寺社では桜が咲き誇っています。
みなさんのお近くではいかがでしょうか。
お花見で楽しい春を満喫してください。
ではまた、次回に。